「CSSは知ってるけど、SCSSって何?」と感じたことはありませんか?
Web制作の現場では、効率的で管理しやすいスタイルシートを書くためにSCSSが広く使われています。
本記事では、CSSとSCSSの違いや、SCSSを導入するメリット、基本的な使い方まで、初心者の方にもわかりやすく解説しています。
Web制作の基礎知識を深めたい方は必見です!
CSSとは?基本の役割をおさらい
CSS(Cascading Style Sheets)は、HTMLで作られたWebページの見た目を整えるためのスタイル指定言語です。テキストの色やサイズ、レイアウトの配置、背景画像など、ユーザーが目にするデザイン部分を制御できます。
基本的には「セレクタ(どこに)」「プロパティ(何を)」「値(どうする)」という構成で記述します。
たとえば、以下のように記述します:
h1 {
color: red;
font-size: 24px;
}
これは「h1タグのテキストを赤色・24pxサイズにする」という意味です。CSSの習得はWeb制作の第一歩とも言える重要なスキルです。
SCSSとは?Sassとの違いも解説
SCSSは、CSSをより効率的に、読みやすく、管理しやすくするために開発された拡張言語「Sass」の記法の一つです。Sassには2つの記法がありますが、SCSSはCSSと互換性が高く、現在では主流になっています。
- Sass(インデント型):記号を省略し、インデントで階層を表現
- SCSS(CSSライク型):中カッコやセミコロンを使用
CSSがそのまま動くのに加え、SCSSでは「変数」や「関数」「ミックスイン」などのプログラミング的な書き方が可能になり、大規模サイトでもコードを整理しやすくなります。
CSSとSCSSの主な違い
| 機能 | CSS | SCSS |
|---|---|---|
| 変数 | × | ◯ |
| ネスト | × | ◯ |
| ミックスイン(mixin) | × | ◯ |
| 関数 | × | ◯ |
| インポート | × | ◯ |
| 継承 | × | ◯ |
たとえば、SCSSでは以下のようにネスト構造が使えます。
nav {
ul {
li {
a {
color: blue;
}
}
}
}
CSSでは階層が深くなるほどクラス名を冗長に書く必要がありますが、SCSSなら構造が整理されて読みやすくなります。
SCSSを使うメリット3選
- 保守性の向上
同じ値を何度も書かなくてよいので、修正が楽になります(例:$main-color = #333) - 可読性アップ
ネスト構造により、スタイルの対象がひと目でわかります - 再利用性の高さ
mixinや関数などを使えば、スタイルを部品化して複数箇所で利用可能
これらは特にチーム開発や複数ページに渡る大型サイトで効果を発揮します。
SCSSの導入方法【初心者向けステップ】
- Node.jsをインストール
https://nodejs.org/ja にアクセス - Sassをインストール
ターミナルでnpm install -g sass - SCSSファイルを作成
style.scssのように命名 - CSSに変換(コンパイル)
sass style.scss style.css
Visual Studio Codeを使用しているなら「Live Sass Compiler」という拡張機能を使えば自動でコンパイルも可能です。
よく使うSCSSの基本構文と書き方例
// 変数
$main-color: #3498db;
// ミックスイン
@mixin center {
display: flex;
justify-content: center;
align-items: center;
}
// ネスト
header {
background: $main-color;
nav {
ul {
li {
a {
color: white;
}
}
}
}
}
// 継承
%btn-base {
padding: 10px 20px;
border-radius: 5px;
}
.button {
@extend %btn-base;
background-color: green;
}
SCSSの注意点とデメリット
- 過剰なネスト
深すぎるネストは可読性が低下し、CSSのセレクタも複雑化します - コンパイルの手間
リアルタイムプレビューができる環境を整える必要があります - 学習コスト
初心者にとっては最初の導入部分でつまずきやすい - チーム開発のルールが必要
コーディング規約を共有しておかないと、可読性の低いコードになる可能性があります
まとめ:どちらを使うべき?
- HTMLとCSSだけで完結する小規模サイトや静的ページ → CSS
- デザインの統一性や効率が求められるプロジェクト → SCSS
- ブログやCMS利用時にテーマをカスタマイズしたいとき → SCSSが便利
迷った場合は、まずCSSで慣れたあとにSCSSを取り入れるのがおすすめです。
おすすめの学習リソース・ツール紹介
- Sass公式サイト
- MDN Web Docs – CSS
- CodePen:SCSSを試せるオンラインエディタ
- Can I use:CSS機能のブラウザ対応状況を調査
- YouTube「SCSS初心者講座」など:動画で学べる無料教材



















この記事をオススメしたい方